小林農園の日々

パリテカフェ@信州オンラインおしゃべり会

【6月11日(日)オンラインおしゃべり会を開催しました】
「~教育編~自分らしさを育むために」

メイントークでは、うえだ子どもシネマクラブ事務局の直井恵さんにお話頂きました。

大学院を卒業後、20代でNGOの事務局スタッフとしてフィリピン最大の最終ごみ集積場のある地域で子どもたちの支援を行ったご経験や、地元上田高校の学生さんの学びの場として、フィリピンの学生さんとの映画や音楽などの文化交流も実施したご経験から、長野県でも子どもたちの居場所が必要だと感じて、上田映劇の取り組みを始めたこと。長野県は、未成年者の自殺死亡率が高く、不登校•引きこもりの子どもたちも多いことから、映画館が答えが決まっていない映画を鑑賞すること、そのために外出できること、悩みを抱えるお母さんたちにとっても安心できる、そんな子どもの居場所として相性がいいと考えたそうです。2016年に成立した「教育機会確保法」により、不登校児の目標が「学校復帰」ではなく「社会的自立」になったことも踏まえ、学校の裁量で映画館登校が全国で初めて認められました。このようにアートの力で心を癒し、自分自身を取り戻すきっかけになることは「社会処方」といって、欧米では一般的な治療法になっているのだそうです。ご自身も3人のお子さんを育てていらっしゃる直井さんの、確かで温かな眼差し、子どもたちとの対話を大切にした活動には感銘を受けました。

その後のグループトークでは、直井さんのお話の感想や参加者の経験談を話しました。全体トークでは、県内の不登校や発達障がいの子どもたちの増加について、「家より安心できる場所、自分でいられる場所が必要ではないか」、や「子どもに保護者の考えを押し付けるべきでない」、「孤独だと見られることが怖いのでは?一人でいられることもいいと思えることが大事」などの意見や、県内の他自治体でも学校以外で出席扱いになる事例の紹介もありました。活発な意見交換が出来、有意義な時間になりました。

ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました!