小林農園の日々

福祉教育委員会視察---山口市

福祉教育委員会視察、2日目は山口市で地域子育て支援拠点施設と議員立法の「山口市子ども・子育て条例」について行政視察しました。
安曇野市議会では、少子高齢化・人口減少対策について、行政に対して3つの常任委員会ごとに政策提案をすることを目指しています。福祉教育委員会としては、子ども・子育て支援について政策提案をするために、今回、山口市を視察させていただくことにしました。
山口市は人口19万人、面積は約1000キロ平方メートルで安曇野市の3倍の広さ。

子育て支援拠点施設と条例について、レクチャーを受けました。

条例は、会派を超えた11人の議員で調査研究会を立ち上げ、約2年をかけて成立。17回の会議、所管部との調整、パブリックコメントの実施、本会議で可決、市民150人が参加した制定フォーラムを経て施行、という議員立法の実際を伺い、粘り強い取り組みに関心しました。

市内地域ごとに27カ所ある子育て支援拠点施設は、保育園併設型と地域型があり、運営主体は市の直営、私立保育園、地域の運営協議会、NPO法人など様々。行政と地域で丸ごと子ども・子育てを支援する仕組みがあるのを感じました。

山口市役所は、山口大学の建物を昭和52年に譲り受けて使っているとのこと。建物の随所に大学の名残があります。現在新庁舎へ建て替え計画が進行中だそうです。

各会派室。議員数は34名で、多くの会派がありました。

議場も見学させていただきました。

座学後は、子育て支援拠点施設の一つ、「てとてと」を視察させていただきました。
商店街のアーケード内にある細長い町屋造りの建物をリノベーションして平成15年に開設。地域のお母さんたちがNPO法人あっとを立ち上げて運営しています。開いているときはいつでも誰でもどうぞ!とのことで、妊婦さんからお子さんを連れたお母さんだけでなく、地域のお年寄りの方々もふらっと寄って、お茶を飲んだり、草取りなどしてくれるとか。今日は、お母さんとお子さん、育児休業中のお父さんと赤ちゃん、人形の服を編んでいる地域の方が利用していました。深刻な問題にならないように支援の手前の支援の手を差し伸べる、地域のほっとできる場所だと感じました。
ひろば事業の他、講習や相談、1時間からの一時預かりもしています。読み聞かせの会や月齢、年齢ごとの集まりもあり、親同士の交流の場にもなっています。

奥の和室で代表の藤井智佳子さんからお話を伺いました。藤井さんも3人のお子さんのお母さんだそう。「子育てがハンデでなく、アドバンテージになれる社会へ」を掲げ、山口市子育てポータルサイトの運営、マーケティング等企業等との連携事業、託児支援事業も展開されています。同じ商店街で、放課後児童クラブ運営事業もされているそうです!
空き店舗を活用した地域の子育て支援拠点施設、学童保育事業など、安曇野市でも参考にして導入検討できればと考えます。孤独な子育てをなくす、地域で子育てを支える取り組みを大いに見習いたいと思います。

お話を聞かせていただき、有意義な視察になりました。ありがとうございました。